第5回HTC研究会は、東北大学加齢医学研究所 脳科学研究部門、東北大学大学院 情報科学研究科 人間社会情報科学専攻、東北大学大学院 医学系研究科 医科学専攻 加齢脳科学講座、細田 千尋 准教授による 「脳科学と情報科学から考えるウェルビーイングな学び」、および、東北大学ナレッジキャスト株式会社 医療機器等開発支援グループ シニアコンサルタント 鈴木 友人による「医療機器と規制について」の2本立てです。
講義概要
脳科学と情報科学から考えるウェルビーイングな学び
“Winners never quit and quitters never win” これは、アメリカのスポーツやビジネスの信条だとされています(Wrosch, Scheier, Carver, & Schulz, 2003a)。 日本だけでなく、世界的にも、逆境の中でも諦めずに情熱をもって粘り強く目標を追求することが美徳とされています(Eskreis-Winkler, Gross, & Duckworth, 2016)。また、何かに没頭し(engagement)成し遂げること(Achievement)が持続的な幸福の上で重要であるとしています。学ぶということにおいて、没頭し、成し遂げる、という遂行機能(一般的にはやり抜く力と言われるもの)の個人差を決定する要因の解明および、wellbeingにつながる学びとはどのようなものか、について生涯学習の観点からの最先端の脳科学に基づく研究についてご紹介します。
医療機器と規制について
医療機器ってなに? 医療機器には、家庭用のマッサージ器や眼鏡のように身近なものから、人工心肺装置のように日常生活ではあまり出会わないものまで様々なものがあります。医療機器とはなにか、ヘルスケア製品との違いはなにかについてお話しするとともに、ビジネスとして医療機器に取り組むためにクリアしなければいけない規制についても簡単にお話しさせていただきます。